月餅商戦(by妻)

今月18日(旧暦8月15日)は中秋節。こちらでは日頃お世話になっている人に月餅を贈る習慣がある。

日本でいうお中元お歳暮と同じように、ほとんどのスーパーやレストランで特設月餅販売コーナーが設けられ、激しい販売競争を展開している。ハーゲンダッツのアイス月餅、スタバの星型チョコレート月餅、KFCのエッグタルト月餅、さらには薬局の漢方薬月餅、お茶屋のお茶月餅等々、何をもってして月餅という?ってなものも多い。

基本はやっぱり「こしあん」。これでもか〜ってぐらい中身が詰まってずっしり重い。中心に塩漬け卵が入っているのがオーソドックスタイプのようだ。味ははっきりいって、どれもおいしくない。聞いたところによると、「贈る」という行為が重要なのであって、もらっても食べない人が多いらしい。

パッケージはほとんどが赤か金色。モーレツに派手。1個ずつ缶や箱に入れて、さらに扇子や茶碗といっしょに踏んでも潰れないような頑丈な箱に詰められている。値段は5〜6個入りで200元〜。高いものだと1000元を越える。物価からすると相当な高級品である。食べないかもなのに・・・。

年々激しくなるこの過剰包装をさすがに政府も規制し始めたらしいが、それでも日本人の感覚からすると月餅ごときに・・と思ってしまう。味より何よりパッケージ勝負というところがいかにもこの国の人らしい。もっと味に力を入れたら、パンダ型チョコレートより天津甘栗チョコレートよりいい中国土産になると思うのだが・・。