祝 国慶節 :妻の場合(by妻)

国慶節、人・人・人の街へ出かけてはいかん!と、同学と凧揚げする予定で長風公園へ。が、風がないっ!なんとも穏やかな1日。とりあえず売店でシャボン玉を購入し、休日で賑わう公園内を散歩。中山公園では国慶節イベントがあったようだが、ここは普段と変わらない風景。

この公園には水族館があって、毎日ベルーガという白い鯨のショーが開かれている。中国名:白鯨(バイジン)。同学は水族館好きかつこのベルーガの大ファンで、関東でもなかなか観られないとやや興奮気味。ちょうど開演時間が近かったので、ならば!と観てみることにした。

まずは前座のアシカショー。「アシカとアザラシの違いは・・・」という同学の解説を聞きつつ、何年ぶりかのショーに見入る。片手倒立等々、意外に技は高度だ。

そしていよいよベルーガ登場。デカイ。見かけはイルカっぽいけど鯨だもんね。筆をくわえて画用紙に絵を画いたり、ジャンプしたり、内容はいわゆるイルカショーとほぼ同じ。

途中「白鯨小姐がジャンプします。カメラをお持ちの方はシャッターチャンスを逃さないように□※@△×」とアナウンスが入り、観客達が前へ前へと押し寄せてくる。後ろの席の人に構うことなく、水槽の真ん前に立ちふさがる人々。子供ならまだしも大人もたくさんいる。観客の態度に呆れかえる私の横で、「あの絵(ベルーガ作)・・・欲しい・・・」とつぶやく同学。かなり魅せられている模様。

あれれ?という中国お得意の尻切れトンボ気味にショーが終わり、さっそく係員のオネエサンに絵を貰えないかお願いすると、満面の笑顔でオッケー。受け取った同学は興奮のあまり声と手が震えている。ここまで喜んでもらえてベルーガも幸せだろう。

その後は芝生の上でまったりシャボン玉をしながら、風のない中で凧と格闘するおじさん達を観察。タバコをくわえながら動物の形をしたかわいらしい凧を持って走り回る姿ははっきり言って滑稽だけど、とある休日の光景としたらのどかでいいもんだ。街中ではちょっとした事で怒鳴り合っているけど、休日は童心に帰って凧揚げに熱中する。そんな日々も悪くない。

夜は他の同学達と合流して、虹口の上海外国語大学近くにある新疆の羊肉串屋へ。日系合弁会社現地採用が決まった彼女お薦め店で就職祝い。内モンゴル旅行以来控え気味だった羊肉だったけど、ここのは絶品。おいしかった。

いろんなところからやってきた人たちが、一つのクラスで勉強して、また一人一人違う道へと進んでいく。当たり前のことだけど、海外にいると特にその出会いの偶然さやら不思議さをひしひしと感じる。一期一会とはよく言ったもんだ。我が座右の銘に登録。